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問題な王子様 158話 外伝 5話 ネタバレ 原作 あらすじ 愛はロマンチックではない

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158話 満月の夜からエルナとビョルンは・・・

 

エルナは、明るい光の中で

目を覚ましました。

まだ、夢を見ているような

気がしました。

背中を包み込む温かな体温を

感知したエルナは、

だるそうな笑みを浮かべながら、

目を閉じました。

そろそろ起きなければならない

時間なのに、全身がだるくて

指先一つも、

動かしたくありませんでした。

 

昨夜、大公夫妻が、

突然パーティーを退席した

公式的な理由は、

大公妃の頭痛だったので、

一日くらいは仮病を使っても

よさそうな気がしました。

リサには通じない言い訳だけれど。

 

夢の中で「エルナ」と呼んでくれる

ビョルンの声は

キャンディーのように甘く、

手と体温、頬と首筋をかすめる

息遣いも同じでした。

夢の中の感覚が、ますます鮮明に

意識を侵食して来るのは

おそらくそのためだろうと、

エルナはため息をつきながら

考えました。

あまりにも生々しくて、

現実のようでした。

だから、この息苦しさと熱感は・・・

と考えていると、

「エルナ」と呼ぶ

ビョルンの笑いのこもった声が

耳元をくすぐりました。

 

まさか。

エルナは依然として信じられず、

ぼんやりとした目を瞬かせました。

はっきりした視界に入って来た寝室は

少しずつ揺れていました。

こんなに巨大な船を

揺らすことができる波が来るには

あまりにも良い天気なので、

揺れているのは、

まさに自分だという

避けられない結論に達したエルナは

ビクッとして息を止めました。

 

まだお休みのようだと、

ビョルンの低い笑い声が、

熱くて湿っぽい息遣いとともに

伝わって来ました。

エルナは何の返事もせずに

目を閉じました。

一体どんな顔で彼を見ればいいのか

見当がつきませんでした。

 

ビョルンは、ベッドの上では

決して、紳士的な男ではなかったし、

エルナは、もう、そのような夫に

慣れていましたが、

このようなケースは、

想像さえしたことがありませんでした。

まだベッドの上で、

驚くべきことが残っていたという

事実に驚き、めまいがするほどでした。 

 

胸を握った大きな手に力が加わると、

エルナは反射的に

うめき声を上げました。

その瞬間にも、ビョルンは

ゆっくりと腰を動かしながら、

エルナの耳たぶを

舐めたり噛んだりしました。

 

これ以上、

我慢ができなくなったエルナは

もう少し寝るようにと言って

首を回すと、

慈悲深い神のように笑う

ビョルンが見えました。

エルナは、厚かましくて優雅で

何よりも美しいその顔を

じっと見つめました。

 

こんなのが愛だなんて。

混乱と自嘲が混じったため息が、

苦しそうなうめき声とともに

流れました。

愛とは、美しい詩の一節のように

崇高で格調高い何かの言葉のように

もっとロマンチックなものだと

思っていました。

しかし、なんだかんだで、

いつもこのような感じ。

さらに困ったことに、

エルナは、このような瞬間が

嫌ではありませんでした。

とても恥ずかしいけれど、

実はとても良くて、

昨夜みたいなビョルンは

手に負えなくて苦労するけれど

何だか良かったと思いました。

 

エルナは、

躊躇うことなく触れて欲しがり、

互いに全てを投げ出すような

仕草が好きでした。

もちろん一番良いのは、

このような瞬間を

共にできる唯一の人である

自分の夫、ビョルンでしたが、

その気持ちは、当分、

適正ラインの中に

隠しておくことにしました。

 

「もうすぐリサが来ます!」

苦しそうに息をしていたエルナの目が

突然、大きくなりました。

乗船して以来、毎朝リサと

デッキを散歩していたので

まもなくリサが

訪ねてくるはずでした。

ビョルンは「それで?」と

大したことがないというように

言い返すと、

エルナの首筋にキスをしました。

 

ビョルンは、

まさかエルナのメイドが

勝手に寝室の扉を開けて

入って来るのか。

そんなことをしたらクビにすると

言うと、ゆっくりと退いたビョルンが

激しく腰を上げました。

エルナが小さな悲鳴を上げると、

彼は、いたずらに成功した子供のように

クスクス笑いました。

苛立たし気な目で、寝室の扉を

チラチラ見ていたエルナは、

シーツを握っていた手を上げ、

自分の口を塞ぎました。

リサが許可なしに

部屋に入ることはないだろうけれど

この恥ずかしい声は、

いくらでも漏れそうでした。

 

そんなことを考えだけでも

息が止まりそうな気分なのに、

ビョルンは平気な顔で

エルナの手を引きずり下ろしました。

一体、どうして

こんなことをするのかと

エルナは尋ねました。

当惑したエルナの頬は、

すっかりバラ色に染まっていました。

じっとその顔を見下ろしていた

ビョルンは、低く笑いながら

エルナの手を握りました。

その手が自分の胸に触れて初めて、

エルナは、

このわけの分からない行動の意味に

気づきました。

 

ビョルンは、

「どうしたの?」と尋ねて

にっこり笑うと、

エルナの手を押さえつけました。

敏感になった胸を、自分の手で

触れるようになったエルナは

驚愕し、頭を横に振りました。

何とか手を引こうと

もがいてみましたが、

ビョルンの握力に勝つには

力不足でした。

 

「教えてあげる。」と

善良そうに囁いたビョルンは、

エルナの手で、

彼女の胸を揉み始めました。

ゆっくり撫でて、

そっと握り締めることを繰り返すと

彼を含んだ下が

濡れるのが感じられました。

 

目を細めて妻を眺めていた

ビョルンは、

震え始めたエルナの手を

ゆっくり、下へ下へと導きました。

エルナは泣きそうになって

首を横に振りましたが、

彼は気にしませんでした。

 

これは、あまりにも、はしたないので

やめて欲しいと、

エルナは頼みましたが、

手が両足の間に届くと、

エルナは腰をひねりながら

鋭い叫び声を上げました。

 

不十分な欲望を

しばらく抑えながら

ビョルンは、さらに執拗に

エルナの手を動かしていきました。

ゆっくりと動かしながら刺激すると

エルナの声は泣き声のように

なりました。

ビョルンの呼吸も

荒くなって行きました。

 

彼はエルナに

自分で触ってみた感想を聞き、

エルナも頭が

おかしくなったのではないかと

言いました。

そして、真っ赤になった

エルナの耳を噛みながら、

ある程度自嘲的な

笑みを浮かべました。

もう声さえ、まともに出せずに

喘いでいたエルナは、

「それくらにして」という

言葉だけを繰り返し呟きながら、

シーツの上に顔を埋めました。

 

その切なる願いをかなえることにした

ビョルンは、そのくらいにして

エルナを手放した後、

立ち上がって座りました。

ベッドの上にうつ伏せになって

息を切らすエルナの濡れた体の上に

日差しが注がれました。

 

静かに、無害で美しく。

自分の生活に逆らわない程度に

楽しさを与える女。

最初に、この結婚を選択した

理由を思い出すと、

わずか一歩の距離に耐えられない

自分の姿が、

より一層面白く感じられました。

 

自分に頼りすぎることなく

人生を生きていくという

エルナの考えが賢明だということは

もちろん、よく分かっているけれど

その事実は、さらにビョルンを

苛立たせました。

 

ゆっくりと閉じていた

目を開けたビョルンは、

まだ荒い息をしている

エルナの腰を持ち上げて

しっかりと握りました。

一気に深く入り込むと、

エルナは体を震わせながら

中を締め付けて来ました。

ビョルンは貪欲に

腰を打ち始めました。

エルナは体を震わせながら

すすり泣きました。

それに満足すればするほど、

喉の渇きのような欲情が

ますます激しくなっていきました。

腕を後ろに引っ張って、

何度も崩れる体を起こすと、

エルナは鋭い悲鳴を上げながら

首を振りました。

 

「大丈夫」とビョルンは

甘い嘘をつくと、

さらに執拗に荒々しく

突き始めました。

両手を掴まれて揺れながら

きれいに泣いていたエルナが

結局、だらりと垂れ下がった頃、

軽快なノックの音がし、

お目覚めになりましたかと

メイドが声をかけて来たので

赤く濡れたエルナの目が

丸くなりました。

 

なぜもっと早く

クビにしなかったのかと

ビョルンは後悔し、

エルナを寝かしつけました。

 

再び体の上に上がってきた彼に

エルナは「ダメです」と

切実な目で哀願しました。

このまま、続けていれば

泣き出しそうな顔でしたが、

それはそれできれいなので、

ビョルンは特に悩みませんでした。

 

空気の読めないメイドが、

再び主人を呼んでいる間、

ビョルンは、

体を震わせているエルナの中に

再び入り込みました。

そして、ゆっくり、

なだめるように優しく噛んだ唇を

飲み込みました。

必死に堪えていた、

エルナの嘆息とうめき声が

彼の唇の上で細かく砕けました。

 

何度もエルナを呼んだ地獄の門番は

幸いにも、彼女より、もう少し気が利く

他のメイドに連れられて

扉の前から去りました。

その足音が遠くなると、

ビョルンは、そのくらいにして

エルナの唇を離してくれました。

 

頭がおかしくなったの?と

眉を顰めたエルナが

ビョルンに投げかけた

最初の言葉は、かなり甘いキスとは

似合わない鋭い声でした。

 

ビョルンは、ニコニコしながら

ゆっくりと動き続けました。

呆れるように

彼を見つめていたエルナは、

やがて、失笑しました。

そして、じっと彼を見ていた

エルナは、慎重に彼を呼びました。

ビョルンは、だるそうな目で

妻に向き合うと、エルナは、

もう少し早くても大丈夫だと

荒い息遣いと共に囁きました。

ビョルンの目が大きくなりました。

 

「理解します」と善良な心で

付け加えたエルナは、

改めて恥ずかしがりながら

視線を避けました。

 

こましゃくれた話を

べちゃくちゃ喋る女らしくない態度が

ビョルンを、さらに当惑させました。

妃も狂ったようだと言って、

ぼんやりと妻を眺めていた

ビョルンの口から笑いがこぼれました。

 

知らんぷりをしながらも、

エルナは彼の動きに合わせて

小さく腰を振りました。

ギュッと掴んだ肩を引っ張る手からも

不器用な焦りが滲み出ていました。

ビョルンは息を深く吐くと、

邪悪でみだりがわしい子鹿を

抱きしめました。

命じられた通り、早く、

貪欲に動き出すと、

エルナは震えながら

彼にしがみついてきました。

 

もしかしたら

適正ラインが必要なのは

自分かもしれないという

多少、滑稽な考えが

一瞬、浮び上がりましたが、

それほど長くは続きませんでした。

 

リサ・ブリルに訪れた

再度の雇用危機が解消された朝、

レチェンの使節団を乗せた船は

ロルカの海域に入りました。

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前話に続き、

今回も赤面するようなシーンの

連続。

ちょっとこれは・・・というのは

省きました。

それでも、すごいのですが・・・

作者様が

美しい表現をされているので、

いやらしく感じなくて良いと

思いました。

 

ここまですれば、

きっと、次の子供も

早くできるでしょう。

エルナが妊娠したら、

今度こそ、ビョルンには

自重してもらわなければ(笑)

 

リサは、

空気を読めるようにならないと

メイド長の座に上り詰めるのは

難しいかもしれません。

 

いつも、たくさんのコメントを

ありがとうございます。

栗も、さつまいもも

美味しい季節なので

皆様からの差し入れを見ると

涎が出そうになります(笑)

さつまいもご飯は

私も時々炊きます。

炊いたご飯の上に

ゴマ塩を乗せるのが好きです。

 

栗といえば、

子供の学校の役員をやっていた時に

おばあちゃんが作ってくれたからと

言って、役員会に栗の渋皮煮を

持って来てくださった

お母さんがいました。

 

私も一度作ったことがありますが

栗の渋皮煮は、とても手間がかかり

レシピ通りに作っても、

栗はボロボロに崩れ、

渋皮煮とは言えない代物に

なってしまいました。

それなのに、そのお母さんが

持って来てくださった渋皮煮は、

栗の原形を留めていて、完璧で、

それを大量に持って来てくれたことに

とても感動しました。

 

それでは、

明日も更新させていただきます。

次回は、穏やかにお話が進みます。

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