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ハーレムの男たち 805話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 四日後までにやらなければならないこと

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805話 会議の場に現れたベゴ(アイニ)は、レアンが個人的理由でラティルを攻撃していると爆弾発言をしました。

◇予期せぬ助け◇

なぜ急に、あんなことを言うのか。

ラティルは眉をひそめました。

一見、アイニが

自分の肩を持っているようでした。

しかし、アイニの

これまでの行いがあるため、

あのように振舞っても

むしろ気になりました。

 

ある貴族が前に出て来て、

それはどういうことかと尋ねました。

アイニは、

たとえ良い志で始めたことでも

時間の経過とともに

変質することがある。

命が・・・と説明している途中、

「アイニ皇后」と呼んで

誰かが彼女の言葉を遮りました。

 

ラティルは声がした方を見ました。

後ろで口を覆って

1、2回咳をしていた人でした。

 

ベゴの正体を知っているの?

 

ラティルは目を見開きました。

ベゴを「アイニ」と呼んだ人が

帽子を斜めに目深にかぶって

隠れていた顔を現しました。

レアンでした。

ラティルの目が、

さらに大きくなりました。

驚いたのはラティルだけでなく

集まった人たち全員が、

甚だしくは、レアンの支持者さえ

自分たちの後ろに誰がいるのか

知らなかったように

振り返りながら目を見開きました。 

 

いつ来たのかと

先帝の側近の一人が

小さな声で尋ねました。

レアンは返事の代わりに

前列に歩いて行きました。

近くの大臣たちが横に退き、

道をすぐに開けてくれました。

 

前列に無事到着したレアンは、

ここにいるベゴミア嬢は

本物のベゴミア嬢ではなく、

カリセンのアイニ皇后だと

意味深長な目で

ベゴを見つめながら言いました。

 

あちこちから息を吸う音が

聞こえて来ました。

人々は完全に混乱状態に陥り

正気を保つことができませんでした。

 

これは、どういうことなのか。

ベゴミア嬢がアイニ皇后だなんて

顔が全然違うと声が上がりました。

 

レアンとアイニが

じっと見つめ合っている間、

ラティルは訳が分からず、

瞳をあちこち動かし続けました。

 

レアンとアイニは

手を組んでいるのではないか。

本当にアイニは

レアンと反対の行動をするのか。

いや、何か他にあるかもしれないと

ラティルが考えていると

べゴはマントのポケットに手を入れて、

手を、もぞもぞと動かしました。

すると、あっという間に彼女の顔が

ベゴミアからアイニに変わりました。

以前のような現象が起こったので、

大臣たちは短く悲鳴を上げました。

ラティルは唾を飲み込みました。

 

本当に今、アイニとレアンは

対立しているの?でも、どうして?

二人は仲間じゃないの?

 

自分はアイニ皇后で間違いないと、

アイニが淡々と認めると、

人々は呆れてため息をつきました。

アイニの死を契機に

カリセンとタリウムの仲が

急激に悪くなったので、

死んだはずのカリセン皇后が

こんな風に忍び込むなんてと

大臣たちは不快な表情で囁きました。

 

レアンはアイニのそばに近づくと

カリセンの皇后は死を装って

タリウムを侮辱したことがある。

遺言状にも、

タリウムを侮辱する言葉を書いたと

すれ違いざまに言いました。

 

それから、レアンは

アイニの周りをゆっくりと回り、

にっこり笑って

彼女を真っすぐ見つめると 、

こんな人の言葉を

信じることができるだろうか。

今度は、また何を考えて、

タリウムを揺さぶりに来たのかと

言いました。

 

皆が息を殺しました。

あからさまに二人は

喧嘩をしていましたが、

ラティルは、アイニが

あんなことをするはずがない。

あのような人ではないと

疑い続けていました。

そんな中、

アイニだけが落ち着いていて

全てお話しすると口を開きました。

 

以前は、

皇帝が対抗者だと信じていた。

ラナムンだけではなく、皇帝自身も、

自分が対抗者だと思っていた。

それまで、自分たちは

ロードを敵とする同じ陣営にいたと

アイニはレアンを見つめたまま

話しました。

 

そうしているうちに、

皇帝は対抗者ではなく、

ロードであることを知った。

その時から、

自分たちは皆、混乱に陥った。

皇帝は噂とは、

あまりにも違っていたから。

 

アイニはゆっくりと向きを変えて

ラティルを見ました。

 

皇帝は神聖な力に害されない。

皇帝は人々を守るためだけに

戦っている。

皇帝は、自分の命が危なくなっても

誰かを救って守ろうとして重傷を負い

意識を失うことさえあった。

しかも妊娠中だったのに。

 

アイニの指摘に

何人かの人々が嘆きました。

アイニは再びレアンを見ました。

 

自分が死を装って

皇帝を攻撃したことは否定しない。

対抗者である自分よりも

人々のためになっている皇帝を見て、

混乱した。

 

ラティルはぼんやりと

アイニを見つめました。

彼女がここまで言ってくれるとは

想像もしていませんでした。

人々も、アイニ皇后が過ちを認めて

ラティルの味方をすると、

やはり当惑したようで、

簡単に口を開くことが

できませんでした。

 

凍りついた雰囲気の中、

アイニ皇后はラティルを攻撃したのが

申し訳なくなったので、

二人は手を握ることにしたのかと

レアンが一番先に口を開きました。

ラティルはカッとなって

拳を握り締めました。

自分で手を握っておきながら、

レアンは何を言っているのかと

思いました。

 

アイニは、

最初はレアンと手を組んだ。

今は皇帝と手を組みたいと思っていると

負けずに言い返すと、

一気に皆がひそひそ話し始めました。

人々の話し声がやたらと混ざって

言葉の区別がつかないほど

うるさくなりました。

 

アイニが、

大きな助けになってくれた。

対抗者の二人が

自分を支えてくれるので、

自分の信頼度が大幅に上がったと

ラティルは思いました。

そして、いつも自分から

背を向けていたアイニが

最後にこのように出てくれると

変な気分でした。

先皇后の裏切りを知った直後なので

なおさらでした。

 

その時、

対抗者の二人が、

皇帝の言う通りだと言っているので

やはり、皇帝の言う通りだと思うと

アトラクシー公爵の大きな声が、

騒ぎをかき消すように響き渡りました。

 

彼は大股で歩いて

ラティルに近づきました。

 

公爵・・・

 

ラティルは感動して彼を見つめました。

アトラクシー公爵は、

誰が何と言おうと、

自分は皇帝の味方だと断固として言うと

負けじとロルド宰相が飛び出して来て

自分はアトラクシー公爵よりも

皇帝を信じている。

皇帝が

タリウムのためにしてくれたことが

こんなにも多くてはっきりしているのに

いつ作られたのかも分からない

伝説のために、皇帝に背を向けたら、

その人間が愚かなのだと訴えました。

 

レアンは眉を顰めて

ロルド宰相を振り返りました。

彼は、

レアン皇子も、

ロードが怪物を扱うという伝説を

否定したので

口を挟まないで欲しいと頼みました。

 

しかし、レアンの支持者たちも

簡単には退きませんでした。

皇帝が、力をコントロールできない

可能性が、たった1%でもあるなら、

それは危険なことだ。

皇帝の立場と力で暴走したら、

怪物たちより、もっと危険になると

訴えました。

 

むやみにそんなことを言うなと

反論すると、レアンの支持者は、

ロードが怪物を扱ったのは

誤った情報だとしても、

ロードたちが、

人々に大きな被害を与えたのは

確かな情報だ。

500年前に、生まれたり、消えたり、

大きさが変わった国が

いくつもあるのにと言い返すと、

500年前の人のことを、

なぜ皇帝に言うのか。

皇帝がそのような人だったら、

カリセンの皇帝を

助けに行っただろうかと反論しました。

 

騒ぎの中で、ラティルは

静かにレアンを見つめました。

レアンも同じでした。

どれくらい、そうしていたのか。

壁からバタンという音がしたので

皆、驚いて静かになりました。

ラティルも、そちらを向きました。

タッシールが壊れた半分の演台を

どぎまぎしながら見下ろしていました。

 

自分に視線が集中すると、

タッシールは

照れくさそうに笑いながら

皆で喧嘩をしている時に申し訳ない。

演台をきちんと置こうとしたら

倒れてしまったと弁解しました。

 

ラティルは、タッシールが

わざと、そうしたことに

気づかないふりをして、

「大丈夫だ」と返事をすると

皆が静かになっている間に手を叩き、

とりあえず、四日後に

自分の送った証拠が雑誌に掲載されたら

また話をしようと言いました。

◇困った◇

会議室の外に出ると、

中から聞こえてくる声を聞いていた

近衛兵たちが凍りついていました。

 

「困った」と呟いたレアンは

冷たい風が吹き込んでくる回廊を

歩いて行きました。

その後を、

レアンの支持者たちと

先帝の側近の半分ほどが

隠れることなく付いて行きました。

 

アイニ皇后が出て来たのが致命的だ。

対抗者と対抗者の師匠。

大神官が、皆あちらにいる。

 

このように深刻なことを、

一刻も早く

解決しなければならないことを

四日後に話すなんて。

その場で結論を出すべきだ。

 

それが皇帝の手だ。

 

もしかして、

最初にこの話題を持ち出したのは

皇帝の側の人である可能性は

ないだろうか。

 

雰囲気に流されて、中立の人々が

皇帝の嘘に惑わされたりしたら・・・

 

そんなことはないだろう。

当面は黙っていたけれど

アトラクシー公爵一派と

ロルド宰相一派は、

二人にすぐに同意できずに

途方に暮れていたではないか。

 

レアンが一言を言っている間に

支持者たちは十言を囁きました。

彼らの間でも、

話がかみ合いませんでした。

 

回廊が終わる地点で待っていた腹心が

素早く近づいて来ると

心配しなくても大丈夫。

まだ遺言状をはじめ、

いくつかの武器があるではないかと

励ましましたが、

 

レアンは悲しそうに口元を下げて

「そうだね。」と返事をしました。

◇時間がない◇

アイニ皇后。

いや、アイニ・・・

 

何て呼べばいいのか。

自分の支持者だけが残ると、

ラティルはきまり悪そうに

彼女に近づきました。

彼女が何かを言おうとした時、

最後まで聞かなかったことを

謝りたいと思いました。

そして、感謝の言葉も

言わなければならないようでした。

 

情報が不足しているにも

かかわらず、

ここに残ったラティルの支持者たちと

ロードの支持者たちは皆、

ラティルとアイニの方を見ました。

 

しかし、アイニは

ラティルが謝る前に

断固として首を横に振り、

こんなことをしている時間はないと

言いました。

 

ラティルは、

「時間がないって?」と

聞き返すと、アイニは

四日後まで、レアンは

素直に待ってくれないと答えました。

 

ラティルは、

もちろん、そうだろうし、

雑誌が出版された時に、

すでに雰囲気が悪くなっているように

事前に人を放って悪い噂を

流しておくだろうと言いました。

 

しかし、アイニは

それだけではないと

素早く言いました。

今度はラティルは

彼女の言葉を無視せず、

レアンが他の計画を

立てているのかと尋ねました。

 

ロードの仲間たちが

二人の周りに近づくと、

ラティルの支持者たちも

互いに顔色を窺って

一緒に集まりました。

 

アイニは、

ミロの王と王妃が、

ザリポルシ姫が集めておいた資料を

レアンに渡したと答えました。

 

「資料?」と

新たにラティルの陣営に

加わった人々は、戸惑いながら

互いに顔をのぞき込みました。

 

ラティルは、

すぐにその言葉の意味を理解して

まさか、ダークリーチャー?

と尋ねました。

 

アイニは、

「はい」と答えると、

自分に従う黒魔術師たちが

その資料を見て怪物を作った。

しかし、

まともなダークリチャーではなく、

操ることのできない怪物に

他ならない。

レアンはそれを利用して皇帝を

「危険な」ロードに

追い込もうとしていると答えました。

前後の事情は分からないけれど

その言葉は

ラティルの陣営に付いた人々も

理解できました。

 

ロルド宰相は、

対抗者であるアイニに

邪悪な黒魔術師が従うのかと

驚いて叫びましたが、

アトラクシー公爵は

今は、そんなことは重要ではないと

嘆きました。

そして、もしかしてレアン皇子は、

怪物を使って、国を危険に

さらそうとしているのか。

自分の言うことが正しいと

言い張るために、国を危険に

さらさそうとしているのかと

尋ねました。

 

すると、他の人々は、

とんでもない。

そんなことをする人では

ないはずなのにと、

ひそひそ話しました。

 

ラティルが静かにしろと

合図をすると、

ひそひそ話していた人たちは

一気に静かになりました。

アイニも、ようやく

話を続けることができました。

 

アイニは、

人がいる所に放つことはないだろう。

被害は起きないと確信していたから。

正確にその怪物たちで

何をするかについては

自分も知らないと答えました。

 

すでにレアンの計画は

大きく崩れたけれど、

彼は、どうやって

計画を変えるのだろうかと

ラティルは考えました。

 

ラティルは、

その怪物たちを

どこに集めているのかと

慌てて尋ねました。

雑誌が発行される前に、

それらの怪物の問題を

すべて解決しなければ

ならないからでした。

 

アイニ首を横に振ると、

それで自分もここまで来た。

怪物の居場所は分からないと

答えました。

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ラティルを倒すためだったら

何でもありの様相を呈してきたレアン。

被害は起きないと

確信しているようですが、

操ることのできない

ダークリーチャーを放てば

想定外の被害を及ぼす可能性を

全く考えられないほど

焦っているのでしょうか。

確かに、先帝や彼の部下、

自分の腹心や支持者に、

ラティルは悪だと言って

彼女を亡き者にしようとし、

結果的に先帝を自決に追い込んだ

張本人なのだから、今さら、

引っ込みがつかないと思います。

アイニの言っている、

ラティルを攻撃するための

レアンの個人的理由とは

そのことを言っているのかもしれないと

思いました。

 

ラティルが神聖力に害されないと

アイニが言った時に、大神官が

「そうです、大丈夫です。」と

言いながら、ラティルを

抱き締めたら面白かったのにと

思ってしまいました。

 

アイニは元皇后ですが、

文中では、

ずっと皇后となっています。

 

機転を利かせて

大臣たちの喧嘩を収束させた

タッシール。

わざとやったのに、自然に見えるように

すっとぼけるタッシールが

素敵だと思います。

 

会議の出席者の中に、

帽子を目深にかぶった

いかにも怪しそうな人がいるのに

誰も注目しなかったのが不思議ですが、

参加者が多かったとか、

皆、細かいことを気にしないとか、

そのような人がいつもいるのだと

思うことにします。

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