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ハーレムの男たち 992話 外伝 101話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ

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992話 クラインはゲスターに、どんな手を使うのでしょうか。

◇偽の手紙◇

率直に言うと、バニルは

クラインの堂々としている姿が

信頼できませんでした。

しかし、彼は、

アクシアンのように失言しないので

心の内を隠しながら、

どんな方法かと尋ねました。

 

クラインは、ニッコリ笑うと、

机の方へ歩いて行き、

紙とペンを取り出して、字を一行書くと

バニルに差し出しました。

 

クラインは「こんにちは」と書いたので

バニルは、

これに、どのような意図があるのか

全く見当がつかず、

分からないと言いました。

クラインは、もどかしそうに

「分からないの?」と聞き返すと

バニルは、頷きました。

 

クラインは、

今度は高級紙を取り出し、

そこに「愛するゲスター」と

書きました。

バニルは目を見開きました。

続けて、クラインは、

「今日は何をして過ごしたの?」と

書きました。

バニルは、

まさか偽の告白をするつもりなのか。

ゲスターの精神を

凶暴化させるつもりなのかと

尋ねました。

 

クラインは、

何の戯言を言っているのかと

バニルを非難しました。

しかし、バニルは、

皇子が、

愛するゲスターと書いたからと

言うと、クラインは

筆跡を見ろと指示しました。

バニルは心臓に手を当てて

その筆跡を注意深く調べました。

すぐに彼は、

普段の皇子の筆跡とは少し違う。

もしかして、他人の名前で

偽の告白をしようとしているのかと

尋ねました。

 

クラインは、

バニルは察しが悪い。

これは皇帝の筆跡ではないかと

非難しました。

 

バニルが、皇帝の筆跡を

知るはずがありませんでした。

しかし、クラインは

確信に満ちていました。

バニルは、どうすれば

皇帝の筆跡まで分かるのかと

考えているうちに、

遅ればせながら、クラインに

まさか皇帝を詐称するつもりなのかと

尋ねました。

クラインは、

当然違う。 この手紙には、

皇帝に関する言葉は一つもない。

しかし、ゲスターの奴も

皇帝の筆跡を知っていたら

騙されるだろうと答えました。

 

バニルは、

見分けがつかないと思うのかと

尋ねました。

クラインは、

あいつは馬鹿だからと答えました。

 

バニルはたじろぎ、

危なそうだと警告しました。

しかし、クラインは、

全然、危なくない。

ゲスターの奴一人に

勘違いさせるだけだと

返事をしました。

 

クラインは、バニルが止めても

聞くつもりはありませんでした。

彼は机の前に座り、

素早く手紙を書きました。

 

バニルは

机の近くを離れることもできず

イライラしながら

便箋だけを見下ろしました。

 

愛するゲスター。

今日は何をして過ごしたの?

私は会議や仕事や謁見の途中で

あなたのことを、

チラチラ思い出しました。

今夜プールへ来られる?

 

クラインが手紙を書き終えて

封筒を取り出すと、

バニルは半分安堵し、

半分心配しながら

あまりにも突拍子すぎる。

皇帝は側室を呼ぶ時、

侍従や秘書を送って来るので

騙されないと思うと助言しました。

しかし、クラインは、

騙されないかもしれないけれど

試しにやってみてもいいだろうと

言いました。

 

バニルは、

ゲスターは、何年もばれずに

避妊薬を側室に飲ませていたのに

そんなにバカなのだろうかと

疑問視すると、クラインは

バカだからではなく、

バカじゃなくても

万が一のためにやってみると

返事をしました。

 

バニルは、

クラインの言葉に心が痛み、

しばらくぼんやりとしました。

クラインは、

しばらく憂鬱な表情で

便箋を見下ろしました。

しかし、

すぐに心が落ち着いたのか、

便箋を半分に折って、

封筒に入れました。

 

クラインは、

トゥーリがこれを受け取るよう

仕向けろ。

バニルが渡すのを、知らせないように

しなければならない。

皇帝からの手紙だなんて

絶対に言うなと警告しました。

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◇騙したなら報復◇

ゲスターは編み物を下ろして

上着を脱ぐと、鏡で

自分の背中を確認しました。

それとほとんど同時に扉が開き、

トゥーリが、中へ入って来ました。

彼は、坊ちゃんの背中に

痣ができているけれど、

誰にやられたのかと尋ねました。 

 

ゲスターは、

ラナムンが押したということは隠して

扉にぶつかったと答えると

上着を着ました。

以前なら

ラナムンの仕業だと話して、

ラナムンの侍従とトゥーリが

衝突するよう

誘導したはずでしたが、

今、ゲスターは、体裁を

大事にしているところなので

トゥーリに問題を起こさせることは

できませんでした。

 

ゲスターは、

再び椅子に座ると、

編み物と棒針を手にしました。

しかし、ラナムンのせいで

扉の取っ手に

背中が押された瞬間のことが

思い浮かび、

すでに気分が沈んでいました。

 

実は、ゲスターは、わざと

ラナムンに殴られました。

ところが、よりによって

後ろに扉の取っ手がありました。

その上、ラナムンが

対抗者のせいなのか、

不思議なことに、

大きな怪我ではないのに、

背中の痛みが、

なかなか治まりませんでした。

彼は、

対抗者というものには、

イライラさせられると思いました。

 

トゥーリは、

薬を塗ることを提案しましたが、

ゲスターは断りました。

そして、無理やり、あの日のことを

脇へ追いやりました。

とにかく、あの戦いで、

気分がさらに悪くなったのは

ラナムンであって、

ゲスターでは、なかったからでした。

 

そうするうちに、ゲスターは、

遅ればせながら、

トゥーリが、

封筒を持っていることに気づき、

それは何かと尋ねました。

トゥーリは、

皇帝が送って来たようで、

宮廷人の一人が

持って来てくれたと答えました。

 

ゲスターは、

皇帝が送って来たのではなく、

送って来たようなのかと

訝しがりながら、

封筒から手紙を取り出しました。

 

しかし、ゲスターは手紙を読むと

さらに表情が曖昧になりました。

トゥーリが、その理由を尋ねると

ゲスターは、皇帝が

夜、プールに出てこいと

言っていると答えました。

 

トゥーリは、

大して期待することなく

持って来た手紙に、

そんな良い内容が

書かれていたのかと言うと、

嬉しそうに、明るく笑って

良かったと言いました。

しかし、ゲスターは

微笑むことなく

首を横に振り続けました。

トゥーリは、

どうしたのかと尋ねました。

 

ゲスターは、

皇帝の筆跡ではあるけれど、

皇帝が、あえて手紙で

こんなことを伝えてくるだろうかと

答えました。

トゥーリは、

特別なイベントではないかと

言いました。

しかし、ゲスターは

首を傾げるだけで

答えませんでした。

 

ゲスターが、

あまりにも変だと思っているので

トゥーリも、次第に不安になり、

変だと思うなら、

自分が行って来ようかと

提案しました。

しかし、ゲスターは、

自分が行ってみる。

皇帝が来なければ、

誰かが自分を騙したのだろうし、

来れば、それでいいと

返事をしました。

 

誰かが自分を騙したのなら

捕まえて報復すればいいという

言葉は飲み込みました。

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◇待ちぼうけ◇

ゲスターは、

わざわざ玉ねぎサンドイッチや

ビスケットなどの

おやつまで用意して

プールに行きました。

 

ハーレムの中央にある大きなプールは

よく整備されていたけれど、

普段はあまり使わず、

昼間も静かな所なので、夜は、

全く別世界のように見えました。

 

ゲスターは、

長椅子の横に弁当の入った

バスケットを置き、

月の形の燭台は

椅子の上に置きました。

トゥーリは、

服を入れるカバンを

足のそばに置き、

満足そうに笑いました。

 

ゲスターとトゥーリは、

長い間二人で

皇帝を待ちました。

しかし、ほぼ2時間が過ぎても

皇帝どころか、

通り過ぎる人すら、

一人も現れませんでした。

トゥーリは、時間が経つにつれて

青ざめていきました。

そして、我慢ができなくなると

ゲスターに、

どうやら、あの手紙は

詐欺みたいだから、帰ろうと

言おうとしました。

 

しかし、トゥーリが口を開く前に

とうとう、どこからか

人の気配が聞こえて来ました。

ゲスターは明るく笑って、

そちらを見ました。

しかし、歩いてくる人々は

それぞれ小さな燭台を

一つずつ手に持った

宮廷人たちの一団でした。

彼らは声を低くして囁きながら

楽しそうに歩いて来ました。

そして、後になって

ゲスターを発見すると、

驚いて立ち止まり、

急いで挨拶しました。

しかし、ゲスターもトゥーリも

表情が歪んだままでした。

楽しく歩いて来た宮廷人たちは

口を開くことができず、

ゲスターの顔色を窺いました。

 

30秒ほど経った後、

結局、宮廷人の一人が

とても暑いし、この時間には

側室たちがプールを使わないので

水を替える前に

少し遊んで行こうと思って来たと

丁寧に説明しました。

 

その間、他の宮廷人たちは

ゲスターの

弁当の入っているバスケットと

服を入れるカバンを

素早く確認しました。

そして、プールの付近に

ゲスター以外の人がいないことも

確認すると、宮廷人たちは、

唇をピクピクさせました。

 

宮廷人たちは皆、察しがいい方で、

彼らは、ゲスターが、ここで寂しく

皇帝を待っていたことに

一目で気づきました。

 

トゥーリは、宮廷人が

ゲスターをあざ笑うと、

「みんな消えろ!」と

怒って怒鳴りつけました。 

宮廷人たちは、

どっと逃げ出しました。

 

まもなく、

人の気配はすっかり消え、

周りが静かになっても、

トゥーリはの怒りは

収まりませんでした。

 

彼は息を切らしながら、

あの宮廷人たちの顔を

全て覚えておいたので、

心配しないように。

坊ちゃんがプールで

皇帝を待っていたことが

噂になったら、

自分が彼らを捜し出して

絶対に放っておかないと

力強く誓いました。

 

しかし、ゲスターの表情は

すでに憂鬱そうになっていました。

トゥーリは、

ゲスタの固く閉ざされた唇を見て

心が痛んで来ました。

 

ゲスターは、

皇帝が書いた手紙では

なかったようだと言うと、

寂しそうに笑って、

お弁当を持ち上げました。

 

ゲスターは、

帰ろう。

皇帝が送った手紙ではない可能性も

あらかじめ考えていたので

怒る必要はないと言いました。

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◇ゲスターの思惑◇

トゥーリは、ゲスターが

偽の手紙事件のせいで

ひどく失望したのではないかと

心配し、

ゲスターを慰める言葉を

必死に考え、頭を悩ませました。

しかし、トゥーリは、

彼が心配するほど、

ゲスターが失望していないことを

知りませんでした。

 

もちろん、ゲスターは、

気分が良いわけではなく、

このような詐欺を働いた人には

明らかに腹を立てていました。

しかし、実はゲスターは

詐欺かもしれない手紙を

受け取った時から、

これを利用することを

一つ考えていました。

 

翌日の明け方。ゲスターは、

普段より少しやつれた姿を装って

ラトラシルを訪ねました。

どれほど生気のない顔に

見えるようにしたのか、

扉の前の近衛騎士が見て

驚くほどでした。

 

寝室の中で、

パジャマ姿で座っていたラティルも

ゲスターを見るや否や

驚いて立ち上がり、当惑しながら

ゲスターの前に近づくと、

どこか具合が悪いのかと尋ねました。

ゲスターはラティルを抱きしめると

すすり泣きました。

 

彼が泣き出すと、

ラティルは困惑しながら、

ゲスターが、

そんな性格でないことは

もう分かっているので、

無理して泣かなくてもいいと

言いました。

 

しかし、

ゲスターが返事をせずに

泣き続けると、ラティルは、

彼の性格のことは脇に置いて、

どうして、

こんなに悲しんでいるのか。

朝からどうしたのかと尋ねました。

 

その時になって、

ようやくゲスターは泣き止み

誰かが皇帝のふりをして

自分をプールに呼び出したと打ち明け

ポケットから手紙を取り出して

ラティルに見せました。

彼女は驚きました。

 

ラティルは、

一見、自分の字と

似ているようだけれどと

言いました。

署名や印章はなかったけれど

筆跡だけを見れば

明らかに似ていました。

詳しく見てみれば、

似ていない部分もあったけれど

重要な書類でなければ、

それほど詳しく見る人は

いないだろうと思いました。

 

ゲスターは、

手紙をラティルに渡すと、

自分もそれで騙された。

でも、自分を騙した人は

それだけで終わりにせず

自分が皇帝を、

2時間も待ちながら震えている姿を

宮廷人たちに見せるようにした。

宮廷人たちは、自分をあざ笑った。

とても恥ずかしくて

たまらないと訴えました。

 

ラティルは、改めて

手紙の筆跡をチェックしながら

誰が、こんなことをしたのか

知っているのかと尋ねました。

ゲスターは首を横に振り、

ラティルを抱きしめながら

分からないので、

皇帝が調べて欲しいと頼みました。

 

ラティルは、

ゲスターなら、

分かるのではないかと尋ねました。

ゲスターは、

自分にどんな才能があると思って

分かると言うのかと反論しました。

 

ラティルは、目が覚めてから、

まだ10分も経っていないので

性格がばれているのに、

依然として猫をかぶるゲスターから

このような話を聞くと、

頭がうまく回りませんでした。

 

ラティルは、

ゲスターには才能があると

しどろもどろに言いました。

彼女は、

ゲスターと抱き合っているので

彼が意地悪そうな笑みを

浮かべていることを

知りませんでした。

 

しかし、ラティルが

タッシールに調べるように・・

と言いかけたところで、

ゲスターの笑みは消え、

「ダメです!」と

すぐに叫びました。

 

ゲスターが、誰かの詐欺劇に

騙されてあげたのも、

このことを、ラティルに

すぐに伝えに来たのも、

ラティルが本当に、

他人の本音を読めるのかどうかを

確認するためでした。

それなのに、

タッシールに仕事を任せるなんて

絶対にダメでした。

 

ラティルは、

どうしてダメなのか。

タッシールは頭がいいのにと

言いましたが、ゲスターは、

タッシールは、

自分にとっては恋敵。

宮殿の中で、自分の味方は

皇帝だけなので、このことは

皇帝に、調べてもらう必要がある。

そうしてこそ、

安心することができると、

切実に頼みました。

 

結局、ラティルは

自分が直接調べてみるけれど、

その代わりに、

犯人を突き止めたら、

自分が処罰する。

ゲスターは、手を出すなと告げました。

ゲスターは、「もちろんです」と

快く返事をしました。

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◇バレた◇

ラティルは、ゲスターが

何を企んだのか分からないまま

彼を騙した犯人を捜し出す計画を

立てました。

クラインの誕生日が

間近に迫っていたので、ラティルは

クラインの誕生日を

ハーレムの中で先に祝うという計画を

急いで立て、

側室と彼らの侍従だけが参加する

小さなパーティーを準備させました。

そしてパーティーでは

乾杯を連発して、

全ての人が酒を飲むように

誘導しました。

もちろん、そうしても

皆が、酒に酔ったわけでは

ありませんでした。

しかし、ラティルは

大して困難もなく、

クラインが犯人だということに

気づきました。

クラインが、簡単に

本音を見せる人のおかげでした。

 

ラティルは、パーティーが終わると

ゲスターとクラインを呼びました。

そして、ラティルは

クラインを叱り、

半月間、外出禁止にしました。

 

ラティルはクラインを帰すと、

「もういいでしょう?」という目で

ゲスターを見ました。

 

しかし、犯人を

簡単に捜し出したという

ラティルの自信と満足感は、

驚愕した表情のゲスターに

向き合うや否や消え失せました。

 

ラトラシル、

あなたは、

酔っぱらいの心を読むの?

 

ゲスターから聞こえて来る

はっきりとした声に、

ラティルは目を見開きました。

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会議と謁見と書いたら、

ラティルが書いたものだと

思うような気がします。

女性の執事や秘書、あるいは

ゲスターが好みの男性がいれば

別ですが・・・

やはり、クラインは

ラティルのそばにいるよりも、

カリセンに戻って、

ヒュアツィンテを助ける方が

彼の能力を発揮できるように

思います。

 

一番、知られたくない人に、

秘密がバレてしまったラティル。

もう、これで、ゲスターは

ラティルの前で、

お酒を飲むことはないでしょうから

ゲスターの心の中を探ることは

難しくなるのではないかと思います。

でも、他の側室たちのためにも

ゲスターを

このまま、のさばらせることなく

しっかりコントロールして欲しいです。

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