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泣いてみろ、乞うてもいい 37話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 酷い言葉

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37話 レイラはリンダとカフェで会いました。

 

しばらく立ち止まって

レイラを眺めていたエトマン夫人は

ゆっくりと近づいて来て

向かい側の席に座りました。

 

長年、エトマン夫人を見て来たけれど

ふと見慣れない感じがしたレイラは

思わず緊張しました。

幸いエトマン夫人が、

警察で何を言われたのかと

先に尋ねてくれました。

 

レイラは、

まだこれといった手がかりは

見つかっていないそうだ。

でも終わったわけではないので

諦めないようにすると答えると、

エトマン夫人は、

それは良い選択ではないと思うと

言いました。

驚いたレイラが「えっ?」と

聞き返す瞬間に、

注文した茶が運ばれてきました。

 

ウェイターが去るまで、

二人の間には

ぎこちない沈黙が流れましたが、

先にレイラが、

それは、どういうことなのか

聞いてもいいかと尋ねました。

エトマン夫人は、

茶碗を何気なく見下ろしながら、

そのお金は自分が持っていると

はっきり言いました。

 

レイラは、

幻聴を聞いた人のように

ぼんやりとしていましたが、

エトマン夫人は

視線を上げてレイラを直視すると

彼女の学費を持って行ったのは

自分だと、力を込めて話しました。

 

レイラは、

嘘でしょう? なぜエトマン夫人が

そんな・・・と聞き返して

笑ってみようとしましたが、

唇が思い通りに

動いてくれませんでした。

このようにひどい冗談を言う

エトマン夫人が理解できないのに、

彼女は微動だにせず、

レイラを見つめるだけでした。

 

エトマン夫人は、

レイラがカイルと一緒に

大学に行くことを

阻止したかったので、

悪いことだと分かっていながら

隠したと答えました。

 

レイラは、

そんなはずが・・・と反論しましたが

エトマン夫人は、

レイラをカイルから遠ざけたくて

情けなく残忍な盗みをしたと

打ち明けました。

 

レイラは、

頭の中が真っ白になりましたが

エトマン夫人は、

不気味なほど明らかな事実を

語っている現実を

否定できませんでした。

 

エトマン夫人は、

幻滅と疲労感が滲み出ている目で

レイラを見ながら、

自分はレイラが大嫌いだ。

レイラをカイルのパートナーとして

受け入れるくらいなら、自分が、

こんなにひどい人間になった方が

いいくらい、レイラが嫌いだ。

それでも、自分は、

レイラが身の程をわきまえている

いい子だと思った。

まさか、

こんなとんでもない欲を出して、

カイルを利用しようとするとは

夢にも思わなかったと言いました。

 

レイラは、

そんなことはない。自分が、

なぜカイルを利用するのかと反論し

必死で頭を横に振りました。

全身が震え始めましたが、

それに気づくほどの余裕は

残っていませんでした。

 

エトマン夫人は、

カイルを利用して大学に行き、

カイルの妻になって、

レイラのみすぼらしい人生を

変えるために、

カイルのそばにいたのかと

尋ねました。

エトマン夫人は、

自分が無理を言っていることを

分かっているので、

さらに毒々しく追い詰めました。

 

エトマン夫人は、

カイルに対するレイラの気持ちが

友愛、あるいは、友情の範疇から

大きく外れていないということを

知っていました。

むしろ、いつも恋々としているのは

カイルでした。

そんな愚か者でなければ、

レイラだって、身の程知らずな望みを

抱かなかっただろう。

その事実が、彼女の自尊心を傷つけ、

今では、レイラがさらに憎らしい

理由になりました。

 

エトマン夫人は、

レイラに対する憎しみが

自分を泥棒にした。

こんなことをするほど

自分はレイラが嫌い。

この事実は永遠に変わらない。

こんな自分たちが

家族になれると思うかと尋ねました。

 

レイラは、

何を言いたいのかと尋ねました。

彼女は、声まで震え始めましたが

エトマン夫人の視線を

避けませんでした。

 

レイラは賢い子だから

もう知っているだろうと

答えるエトマン夫人の目は、

氷のように冷たいものでした。

 

青ざめて血の気のないレイラの顔に

太陽の光が降り注ぎ、

水気を含んだ大きな瞳が

その光の中で輝きました。

エトマン夫人は、その顔が

うんざりするほど嫌でした。

 

エトマン夫人は、

自分がこんなことをしてまで

二人の結婚を阻止しようとしていると

カイルに、いや、全世界に

言ってみるようにと言いました。

レイラは、

絶対にそれができない。

それをあまりにもよく知っていたので

エトマン夫人は

自信を持って話すことができました。

 

エトマン夫人は、

レイラがカイルに話したら、

あの子は自分に

ひどく失望するだろう。

自分たちの関係がこじれ、

もしかしたら、

仲睦まじかった自分たちの家庭まで

壊れるかもしれないと言うと、

一層冷徹になった顔で、

固まっているレイラを見ました。

 

エトマン夫人は、

このようなことが起こった以上、

レイラとカイルは結婚できないだろう。

レイラがこのことを隠そうが、

カイルにすべてを話そうが

変わることはないだろう。

自分はそれでいいと言いました。

 

レイラは、

こんなことをしなければならないほど

自分が嫌いなのかと尋ねました。

エトマン夫人は、

自分はレイラのことが嫌いだと

言ったはずだと答えると、

先に席を立ちました。

そして、

こんな極端な選択をするほど、

レイラの前で最低限の体面まで

かなぐり捨てるほど

レイラが嫌いだと言いました。

軽蔑を隠さない

エトマン夫人の目つきは、

まるで霜柱のようでした。

 

彼女は、

自分が預かっているお金は

登録日が過ぎたら返すと言いました。

だから、レイラは、訳もなく、

あちこち動き回る代わりに、

要領よくカイルを諦めさせろと

一番言いたいことは飲み込みました。

これくらい言えば、

レイラは、全て理解したはずでした。

 

これで行こうとしたエトマン夫人は、

なぜ、レマーさんは、

レイラをアルビスに置いて

このような悲劇を生みだしたのか。

今日は、レマーさんのことが

本当に恨めしいと、

ため息をついて言いました。

 

その最後の言葉が、

一番大きな一撃になったということを

凍りついたガラスのような

レイラの瞳が語ってくれました。

 

最後まで泣かない子供を残して、

エトマン夫人は、

自壊感と入り混じった安堵感を

覚えながら、

悠々とティールームを後にしました。

退屈そうに、車の窓から

外を眺めていたマティアスは

屋敷へと続く道の端の木の下で、

身を屈めて、しゃがんでいる

レイラに、すぐに気が付きました。

まだ後ろ姿しか見えなくても、

間違いなくレイラでした。

運転手も気づき、

随行人のマーク・エバースも

心配そうな声で、

体の具合が悪いのだろうかと

言いました。

 

その間に、車は

もう少しレイラに近づき、

気配を感じたレイラは

よろめきながら立ち上がると、

背筋を伸ばして

頭を深く下げました。

 

顔をまともに見ることが

できませんでしたが、

体調が良くないのは

確かなようでした。

 

窓の外を、

しきりにチラチラ見ていたマークは

後部座席を振り向きました。

とても気軽に頼めないけれど

車を止めて、

レイラを助けて欲しいという気持ちで

いっぱいの目でした。

運転手も同じ気持ちなのか、

車の速度が、

徐々に落ちて行きました。

 

マティアスは、

ゆっくり流れる窓の外の風景に

目を向けました。

木にくっ付いているレイラは、

頑固なほど、

深く頭を下げていました。

 

泣いていると、

直感的に気づいた事実に

マティアスは、

少しの疑いも抱きませんでした。

この世で、レイラ・ルウェリンの涙を

最もよく知っている人は

彼かもしれませんでした。

 

マティアスは、返事の代わりに

何も言わずに

窓から視線を逸らしました。

マークは、

残念そうな顔をしただけで、

これ以上、何も言いませんでした。

運転手も再びスピードを上げて

主人の意思を受け入れました。

 

レイラの涙は、いつものように

マティアスを楽しませてくれましたが

それは、あくまでも

彼だけの楽しみでなければ

なりませんでした。

他の誰かが介入するのは、

あまり喜ばしくないことでした。

 

レイラが、体を支えられないほど

涙を流すということは、

おそらくリンダ・エトマンが

動いたのだろう。

その予想が

間違っていなかったということは、

邸宅に戻った後に、

困った顔で近づいて来た

ヘッセンによって証明されました。

 

ヘッセンは、

マティアスと歩調を合わせて

歩きながら、

報告したいことがあると、

精一杯低い声で、そっと告げました。

そして、

なかなか慌てることのないヘッセン

信じられない話なので、

どのように話していいか・・・

と微かに震えた声で言った瞬間、

マティアスは、エトマン夫人が

彼の期待に応えたくれたと

確信しました。

マティアスは、優しい声で、

執務室へ行こうと、平然と促しました。

真夏に風邪を引くなんて

全部、泥棒のせいだと言うと

ビルは途方に暮れて

レイラのベッドのそばを

歩き回りました。

 

昨晩、体調が良くないと言って

早く寝るのを見た時から

不安でしたが、レイラは

とうとう寝込んでしまいました。

 

ただの風邪に過ぎない。

少し休めばよくなると

レイラは言いましたが、

ビルが見たところ、

その程度で治る病気のようでは

ありませんでした。

 

ビルは、エトマン博士を

呼びに行こうとしましたが

レイラは、辛うじて立ち上がって

ビルを止めました。

早朝から、かなり暑いのに、

レイラは厚いパジャマを着ていても

ブルブル震えていました。

 

ビルは、

具合が悪いから、

医者を呼びに行こうとしているのに

なぜ止めるのか。

カイルの奴と喧嘩でもしたのかと

尋ねました。

レイラ否定しました。

 

ビルは、

レイラがカイルと喧嘩をしたとしても

エトマン博士を

呼んでこようとしましたが

レイラは冷や汗で濡れた手で

ビルの服の裾をつかみ、

休めばよくなるので

エトマン博士を呼んで来ないよう

切実に哀願しました。

 

どうやらカイルと

何かあったようだけれど、

それを問い詰められるような状況では

なさそうだとビルは考えました。

 

やむを得ず、ビルが頷くと、

レイラは、

ようやく安堵の表情を見せて

倒れるように横になりました。

 

ビルは、

食事をしっかり取って休むように。

自分が全部解決するので

そんな風に気に病むなと言うと

レイラに布団をかけて、

額におしぼりを乗せてくれました。

そして、

心配しないように。

泥棒を捕まえられなくても、

どうにかして学費を・・・と

言うと、レイラは、

自分はここにいる。

自分を行かせないでくれと頼みました。

 

ビルは、

また気の弱いことを言っていると

たしなめると、レイラは謝りました。

 

ビルは、

それは、どういうわけなのかと

尋ねると、レイラは、

自分のせいだと答えました。

ビルは、

そんなことを言ったら怒ると

言うと、レイラは、

自分が必ず取り戻すと言いました。

 

脈絡のない話を並べたてるレイラを

じっと見ていたビルは

長いため息をついた後、

ともかく休むようにと言うと、

レイラの部屋の窓を閉めて

カーテンを引きました。

しかし、寒さに身を震わせながらも、

レイラは、

息苦しいので、少しだけ

窓を開けて欲しいと頼みました。

 

ビルは、窓を半分ほど開けて

カーテンも少し閉めると、

レイラは、ようやく目を閉じました。

 

ビルは、

午後まで熱が下がらなければ、

レイラが何と言おうと、

エトマン先生を呼ぶと言いましたが

レイラの返事はありませんでした。

 

意識を失ったように

眠りについたレイラを残して

ビルは渋々小屋を出ました。

早く朝の仕事を終えるために、

足が自然と忙しくなりました。

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あまりにも酷いレイラ・エトマン。

いくら、レイラが嫌いだからって

ここまで、

言わなくてもいいのでは?

しかも、ビルおじさんの悪口まで

言うなんて。

レイラを徹底的に痛めつけて

結婚を阻止しようとするなんて

人間のやることとは、

とても思えません。

せっかく合格したのに、レイラが

大学へ行くのを諦めてしまったら

本当に悲しいです。

 

マティアスは、

レイラがカイルと結婚せず

大学にも行かなくなれば

喜ぶかもしれませんが、

リンダは、彼以外に

レイラを泣かせたということを

しっかり胸に刻んで、

リンダに復讐して欲しいです。

このままリンダに

何のお咎めもなかったら悔しいです。

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