Quantcast
Channel: 自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き
Viewing all articles
Browse latest Browse all 478

ハーレムの男たち 965話 外伝 74話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ プレラの誕生パーティー

$
0
0

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

965話 外伝74話 はたしてギルゴールはカイレッタに、どんな助言をしたのでしょうか?

◇3番目の皇子の頼み事◇

プレラの誕生日以降の授業は

プレラとクレリスと、

プレラの勉強仲間が

一緒に受けることにすると

決めたラティルは、

書類の一番最後のページに

印章を押して

タッシールに渡しました。

 

タッシールは、

前もって老公爵に伝えておくと

告げると、

ヘイレンが持っていた封筒に

書類を入れて、背を向けました。

 

ところが、そこへ

突然3番目の皇子が現れました。

小さな子供が

よたよた歩いて来ると、

秘書と侍従たちは、

皆やっていた仕事を中断して、

笑いながら

3番目の皇子を眺めました。

 

3番目の皇子は、子供の中で

唯一皇帝に似ているので

人々は、3番目の皇子が

ラティルの近くにいると、

特に可愛がりました。

ラティルも子供を見ると

あっという間に気分が良くなり

立ち上がって

子供を抱き上げました。

 

ラティルは、子供の小さな頬を押し、

子供が、そうだと答えてくれることを

期待しながら、

自分に会いたくて来たのかと

尋ねました。

 

3番目の皇子は、

温室に行ったら、

とても良い香りがして、

お母様を思い出したと答えました。

 

ラティルはニコニコ笑いながら

なぜか、この子は、

タッシールのような話し方をすると

彼をからかいました。

「まさか」と、

タッシールはすぐに否定しましたが

ラティルが知っている限り、

自分の周りでこのように話す人は、

側室と皇配、親戚を含めても

タッシールだけでした。

 

秘書たちは、3番目の皇子が

皇帝の首に抱き着き、

母親の頬に自分の頬を当てると、

心臓がとろける感じがしました。

幼い子供の行動一つ一つが、

どうして、あんなに愛らしいのかと

思いました。

 

ラティルもやはり、

気分が良くなったので、

侍従と秘書たちを退けると

おやつを持ってくるよう

指示しました。

幼子が食べてもよさそうなおやつが

用意されると、

ラティルは3番目の皇子を膝に座らせ

お菓子を砕いて、

口に入れてやりました。

「おいしい?」と尋ねると、

3番目の皇子は、

お母様がくれるとおいしいと

答えました。

 

タッシールはその姿を見ると

ラティルに向かって

自分の口を指差しました。

ラティルは呆れながらも、

タッシールの口に

おやつを入れました。

 

タッシールは、

奥さんがくれるとおいしいと

3番目の皇子の言葉を真似しましたが

ラティルが、彼の脇腹を突くと

悔しそうな表情をし、

率直に言っただけなのに

自分が、何をどうしたというのかと

抗議しました。

 

そのようにして、

おやつを3人で分けて食べた後、

ラティルは時計を確認すると、

残念そうに

子供を膝から下ろしました。 

 

タッシールは、

子供たちが自分を

怖がっていることを知っているので

3番目の皇子を抱く代わりに

手を差し出して、

自分と一緒に行こうと

声をかけました。

 

ところが、3番目の皇子は

タッシールに付いて行く代わりに、

再びラティルの膝にしがみつき、

自分も姉たちと一緒に

勉強してはいけないのかと

尋ねました。

 

ラティルは驚いて

3番目の皇子を見つめました。

タッシールは、

差し出した手を振りながら

「何だって?」と思いました。

 

彼の知る限り、

3番目の皇子は勉強が好きではなく

勉強に対して、

あまり意欲がなさそうに見えました。

それなのに、

なぜ急に勉強すると言い出したのか

訝しみました。

 

しかし、ラティルは、

3番目の皇子の言葉を

深刻に受け止めず、

子供というものは、

自分以外の子供がやることを

真似したがるものだと

からかいました。

 

ラティルは3番目の皇子に、

なぜ、急に勉強したくなったのか。

姉たちがやるから

面白そうだと思ったのかと

尋ねました。

 

皇子は「うん」と答えた後、

しきりに姉たちが、

自分のことを、バカだと

からかうからだと説明しました。

 

ラティルは

3番目の皇子の背中を撫でると

子供を連れて来た下女を呼び、

再び皇子を連れて行くよう

指示しました。

 

3番目の皇子が去ると、

ラティルはタッシールに、

皇子の話をどう思うか。

カルレインが

何か言ったのだろうか。

そのような人では

なさそうだけれどと尋ねました。

 

タッシールは、

カルレインが傭兵王なので、

3番目の皇子も

文字を覚えるのが遅いと、

アトラクシー公爵が

息巻いていたことを思い出しました。

 

タッシールは、

自分もカルレインが

勉強の話をしたとは思わない。

最初から、

その気がなさそうに見えたと

答えました。

 

ラティルは、

それでは本当に、

1番目と2番目が勉強するので

やりたがっているのだろうかと

尋ねると、タッシールは、

そうかもしれないと答えました。

 

ラティルは、

レアンが3番目の皇子の年に

勉強を始めたと

侍従長が言っていたのを

思い出しました。

レアンがやったのだから、

3番目の皇子も

できないわけではないけれど

腹立ちまぎれに勉強するという

子どもがそばにいたら、

1番目の皇女と2番目の皇女の

邪魔にならないかと

心配になりました。

 

ラティルは悩んだ末に

3番目が上2人と一緒に

勉強した方がいいと思うかと

タッシールに助言を求めました。

意外にも、彼は、大丈夫だと思うと

すぐに承諾しました。

 

ラティルは、

なぜ?カッとなって

勉強しようとしているみたいだけれど

きちんとするだろうかと

心配しました。

 

タッシールは、

まだ幼いので、やってみて嫌なら

嫌だと言うだろうから、

その時にやめさせればいい。

熱意を見せたら、

ずっと一緒に勉強すればいい。

もしかしたら負けん気を出して

本当に頑張るかもしれないと

答えました。

ラティルはタッシールの言葉に

徐々に説得され、

それなら勉強させてあげなければと

承諾しました。

 

タッシールは

書類を持って外に出ました。

話を聞いたヘイレンは、

なぜ、今回、

3番目の皇子を助けたのか。

若頭が、

子供たちの面倒をよく見るのは

知っているけれど、

あえて、こんなことまで

面倒を見なくてもいいのではないかと

当惑しながら尋ねました。

 

ヘイレンは、タッシールが

いくら他の皇帝の子供たちを

よく面倒をみても無駄だと思ったので

冷静でした。

子どものうち、

タッシールによく従うのは

4番目の皇子と

5番目の皇女だけでした。

 

タッシールは口角を上げて、

書類の角でヘイレンの肩を

軽く叩くと、

頭を働かせろ。先例を作っておけば、

4番目の皇子も、好きな時に、早く

勉強できるではないかと

言いました。

 

ヘイレンはようやく気づき、

やはり若頭は、

ただの親切な人ではないと

感嘆しました。

◇シピサの誕生日◇

皆が期待と若干の憂慮を持つ中、

ついにプレラの誕生日になりました。

プレラと同年代の子供たちを

たくさん招待したため、

パーティーは、

普段より早い昼に開かれました。

 

昼に開かれるパーティー

参加するためには、

朝から準備することが

多いにもかかわらず、

宮殿に向かう馬車は

果てしなく続きました。

活発な上、

手がかかる年齢層の子供たちが

集まったため、

子供たちに付いて来た人たちが

多くなったためでした。

 

ラティルは、

その相次ぐ馬車行列を

見下ろしていると、

ふと自分の側室が

初めて入ってきた日を思い出して

笑い出しました。

あの時も、この窓から、

側室が乗った馬車が

それぞれの特色を出しながら

やって来る姿を見守りました。

当時のわくわくした気持ちは

今でも鮮明でした。

 

サーナットは、

ラティルが興奮していることに

気がつき、

プレラの誕生日なのに、

皇帝の方が気分が良さそうだと

からかいました。

ラティルは、

側室が初めて入って来た日のことを

思い出したからと返事をすると

上がっていた

サーナットの口角の半分が

再び下がりました。

 

彼は、自分にとっては

良い日ではなかったと嘆きました。

ラティルは、

嫌だったのかと、からかうと

サーナットは

当然だというように笑いながら

愛する人

恋人5人を連れてくるのに

喜ぶわけがないと答えました。

 

ラティルは気まずくなり、

あの時も、

自分を愛していたようだと

適当に言い繕うと

窓辺を離れました。

しかし、パーティー会場や

執務室に行く代わりに、

ラティルは、

シピサが滞在している部屋を

訪れました。

 

シピサはロッキングチェアに座って

黄色い表紙の本を見ていましたが、

ラティルが来るや否や

顔を明るくして立ち上がりました。

 

ラティルは、

「誕生日おめでとう」と言うと

朝から持ち歩いていた

小さな箱を取り出して

シピサに渡しました。

 

毎年、ラティルはシピサを訪れ、

誕生日プレゼントを贈りました。

そしてプレラの誕生パーティーに       

3、4時間顔を出して、

子供が遊ぶのに忙しそうに見えたら

またシピサを訪ねました。

毎年やっていることなので、

シピサは難なく

プレゼントを受け取りました。

しかし、

箱を包んだリボンは解かず

箱を抱きしめたまま、

幸せそうに笑っていました。

そして、皇帝が、

毎回、気遣ってくれて嬉しいと

お礼を言いました。

 

ラティルは、

プレゼントの確認をしないのかと

尋ねました。

シピサは、

皇帝がくれるものなら何でもいいと

答えました。

ラティルは、

中に紙の束が入っているかもしれないと

からかうと、シピサは微笑み、

ラティルの手を取って

食器棚へ歩いて行きました。

彼が戸棚の扉を開けると、

ラティルからの数年間の贈り物が

箱や包みに入ったまま

積み重ねられていました。

 

シピサは、

後でもし大変なことが起きたら、

その時に開けようと思って

一つ一つ集めている。

そんな時、

プレゼントを開けて見れば

また勇気が出るからと話しました。

 

ラティルはシピサの言葉に

何かがこみ上げて来るのを

感じました。

考えてみると、シピサは

今のプレラと同じくらいの年齢の時

あの大きな悲劇を

経験していました。

けれども、プレラや下の子供たちは

人生の不幸や大変なことが

何かも知らずに暮らしていました。

その子供たちにとって最も辛いのは

互いに喧嘩をすることだけでした。

 

ラティルは我慢ができなくなり

シピサをギュッと抱きしめると、

そんなことを言うな。

もう大変なことはないだろうと

言いました。

◇友達探し◇

ラティルが

シピサとコーヒーを飲みながら

話をしていた、その時刻。

プレラは、

いつもの遊びやすい格好とは違い、

今日は、皇女らしく

チューリップのようなドレスを

着ていました。

踊る度に、

ドレスがヒラヒラするのが好きで

プレラはぴょんぴょん跳ねました。

それに今日は、

プレラの誕生日という理由で、

他の皇子と皇女たちは

プレラより

目立たない服を着ていました。

普段、パーティーの時に

一緒に派手な格好をするのとは

違いました。

 

タッシールも、

今日は自分が先頭に立って

姿を現す必要がないと思いました。

どうせ彼が出たところで

子供たちが怖がるだけなので、

子供たちと離れた所で、

パーティー

きちんと進行しているかだけを

点検しました。

 

代わりに、

ラナムンとアイギネス伯爵夫人が

プレラのそばにいてくれました。

そして、ついに

パーティーの始まりを告げる

鐘の音が鳴ると、

あちこちに散らばり、

互いに挨拶を交わしていた

大人の貴族たちは

パーティーの会場の中央を空けて

周囲に広がりました。

逆に、彼らが今回連れてきた

プレラと同年代の子供たちは、

親たちに押し出されて、

どっとパーティー会場の中央に

集まりました。

 

しかし、子供たちは出て来たもの

何が何だか分からず、

首を傾げるばかりで、

親や乳母を探すのに

苦労している子供もいれば、

泣いて親の元へ戻る子供もいました。

 

その場で泣く子供たちは全員、

一緒に来た保護者たちの元へ

侍従が送り返しました。

皇女の友人になるのは

義務ではないので、

嫌がるのに、あえてここにいる必要は

ありませんでした。

 

期待を抱いて子供たちを連れて来た

何人かの貴族たちは、

自分の子供たちが

泣きながら帰って来る姿に

泣くことも笑うことも

できませんでした。

 

自分の家門の子供たちが

おとなしく中央に残っている

貴族たちもハラハラして、

中央から視線を離すことが

できませんでした。

 

そして、ついに雰囲気が少し落ち着くと

ラナムンはプレラの手を握って

集まった子供たちに近づき、

今日はここで、

一緒に勉強する友達を選ぶようにと

プレラを促しました。

 

子供たちは、

おとなしくて賢く見えるよう

何日も一生懸命練習しました。

しかし、いざラナムンが近づくと、

半分くらいは挨拶するのを忘れて

ラナムンの顔を

ぼんやりと見上げました。

 

プレラと同年代の男の子たちは

プレラを見てとても驚き、

声をかける前に

顔が真っ赤になりました。

しかし、プレラに

一目惚れした少年たちは、

ラナムンの氷の塊のような表情で

見られると、思案に耽って

再び頭を下げなければ

なりませんでした。

 

ラナムンは

もう一度子供たちに目を通すと、

歩き回って、

気の合う友達を探してみるよう

プレラを促しました。

 

何人かの賢い子供たちは、

必ず皇女の

友達にならなければならないと

数日間、大人たちが、

飽きるほど口にした言葉を

思い出しました。

 

子供たちは緊張したまま、

自分たちを見回す皇女を眺めました。

皇女の友達になりたい子供たちほど、

より緊張していました。

 

しかし、いきなり選択する立場になった

プレラも、

やはり緊張していました。

これまでプレラは、

クレリスとだけ友達のように

過ごして来ました。

残りの弟たちは、

皆、赤ちゃんだと思っていました。

ところが突然、

自分と同じくらいの子供たちが

どっと現れ、

この中から友達を選べと言われたので

混乱この上ありませんでした。

 

この子たちが誰なのかを知って

ここで友達を選ぶと

言い聞かせているうちに、

プレラは緊張した子供たちの間で

特に目立つ、

ある女の子を発見しました。

その子も緊張していたのは

同じでしたが、他の子供たちと違って

その子供は一番後ろの列で

自分の姿を隠そうとしていたため

ひときわ目に入りました。

 

子鹿のように怯え、

ほっそりしている

その子に惹かれたプレラは、

その子に近づいて

名前を尋ねました。

子供たちは同時に

プレラの見る方向に顔を向けました。

 

視線が集中すると、怯えた子供は、

さらに困った表情をしました。

その姿は、

確かに可愛かったけれど、

ラナムンは尋常ではない

不吉さを感じ、眉を顰めながら

「勘違いだろうか。 あの子・・・」

と呟きました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

タッシールは、

ただの親切な人ではない。

本当にそうだと

納得してしまいました。

でも、ラティルと

自分自身の子供に対しては

常に、打算的ではないと信じます。

 

久しぶりにシピサが登場。

ラティルは、

毎年シピサの誕生日に

プレゼントを贈っていたのですね。

ギルゴールは、

何もしてあげないのでしょうか。

ギルゴールとシピサ父子のわだかまり

いつか完全に解けることを

願っています。

 

ハンサムなラナムンにそっくりな

プレラも美人。

しかも、ラナムンのように

冷たい性格ではないので、

将来、多くの男性を虜にし、

ラナムンの心配が増えそうです。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 478

Trending Articles