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ハーレムの男たち 970話 外伝 79話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 喧嘩の果ては後継者問題

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970話 外伝79話 ゲスターの誕生日プレゼントを準備していた子供たちに何が起ったのでしょうか。

◇ぶつかっただけなのに◇

先に、宮医は

ラティルに挨拶をしました。

ラティルは、

宮医とラナムン、サーナット、

ゲスターの後ろに

応急処置だけ受けて横になっている

ゲスターの従妹を発見しました。

ラティルの三人の子供は、

誰も姿が見えませんでした。

しかし、サーナットが機転を利かせ、

子供たちは、

とても驚いているので

隣の建物に連れて行ったと

教えてくれました。

ラティルは「よくやった」と

返事をしました。

 

ラティルは、

意識を失いながら、

うんうん唸っている

ゲスターの従妹を見下ろしながら

困惑しました。

この子はロルド宰相の姪でした。

 

ラティルは額をこすりながら、

ゲスターを慰めるために

彼の肩を叩きました。

ゲスターは悲痛な表情で頭を下げ

肩を震わせました。

ラティルはゲスターに

何と言えばいいのか

全く思い浮かびませんでした。

早くカルレインが、ザイシンを

連れて来てくれることだけを

願いました。

 

ラティルはラナムンと目が合うと

一体、何があったのかと

小声で尋ねました。

ラナムンは目で宮医を差しました。

宮医は、ラナムンの視線を感じて

困惑しました。

しかし、怪我をした子供を置いて

席を外すことはできませんでした。

 

ラナムンは、

子供たちに聞いてみるのがいい。

自分たちも知らせを聞いてから

遅れて現場に来たからと、

すぐに適切な口実を見い出しました。

ラティルは宮医に

ゲスターの従妹を治療させ、

ラナムンと一緒に建物の外に出ました。

 

ラナムンは、

子供たちが休んでいる隣の建物に

向かいながら、あらかじめ、

自分が先に聞いた話を整理して

知らせてくれました。

それは、驚きのあまり、子供たちが

しどろもどろに話していたのを

ラナムンとサーナット、

カルレインとゲスターが聞いて

整理したもので、ラナムンは

その方が理解しやすいと思うと

告げました。

 

まず、ラナムンは、

子供たちが、この建物に来たのは、

ゲスターにプレゼントする

古代語の本を探すためだった。

当然、この建物の中には

古代語の本どころか

家具さえなかった。

子供たちは、

あちこち忙しく動き回ったけれど

何も見つけられなかった。

元々、不満をこぼしていた子供たちは

無駄骨を折ると、

再び、言い争いがひどくなったと

話しました。

 

それから、ラナムンは、

その後のことは、子供たちの話が

少し食い違っていると

前置きをした後、

三番目の皇子が、

最初、ロルド家の令嬢が

一番目の皇女と二番目の皇女に

喧嘩を売られても、

我慢し続けたこと。

怒りで顔が真っ赤になったのに

特に何か頼まれてきたのか、

できるだけ我慢していたことを

話していたと、伝えました。

 

ラティルは、

皇女たちと喧嘩をするなと

ロルド家で頼まれたのだろうかと

尋ねました。

ラナムンは、

そうだったかもしれないと答えました。

 

そして、三番目の皇子は、

ロルド家の令嬢が

我慢に我慢を重ねたけれど。

二人の姉が喧嘩を売り続けたので

自分が前に出たと主張している。

しかし、

一番目の皇女と二番目の皇女は

最初から、ハラビーさんは

自分たちと喧嘩をしていた。

静かな声で、遠回しに

皮肉を言っていることを

我慢したと表現してはいけないと

主張した。

そのように、むやみに喧嘩しながら

歩いて行くと、二階の欄干から

大きな虫が

一番目の皇女の首筋に落ちた。

彼女は驚いて飛び上がると

三番目の皇子とぶつかった。

彼は小さいので、

後ろに倒れて転んだ。

二番目の皇女が驚いて、

三番目の皇子を

起こそうとしている間に

ゲスターの従妹が怒って

プレラを同じように押した。

それで二人が喧嘩になり、

今回、二番目の皇女は

その二人を引き離そうとし、

間に入った。

しかし、三番目の皇子は

二番目の皇女と一番目の皇女が

手を組んで、

ゲスターの従妹を殴ると思った。

三番目の皇子は、それを止めるつもりで

やたらと飛びかかった。

 

そのように子供四人が衝突し、

バランスを崩して、

皆、コロコロと転がった。

ところが、意外にも

頑丈そうに見えた柱が

子供たちとぶつかっただけで

折れたと説明しました。

 

ラティルは、

この部分で当惑しました。

皇帝が指示して宮殿に建てたものに

これほどの手抜き工事が

できるはずがありませんでした

 

ラティルは、

子供たち四人が

ぶつかったからといって

柱が折れるのだろうか?

あり得るだろうかと考えました。

 

ラティルは、

本当に子供たちが

そう言っているのかと尋ねました。

ラナムンは眉を顰め、

周りに人がいないことを確認すると

子供と秘書の両方に確認した。

自分たちだけで

話し合ってみたけれど、

二つの可能性がある。

危急な状況だったため、

一番目の皇女か二番目の皇女が

自分でも知らないうちに

力を使ったと思うと

とても小さな声で答えました。

 

ラティルはため息をつきました。

一番目の皇女には対抗者の力があり

二番目の皇女は

完全な人間の体ではありませんでした。

 

続けてラナムンは、

子どもたちはまだ、

なぜ柱が折れたのか分からない。

この推測も、

自分たちだけでしたことなので、

きちんと調べてみなければならない。

とにかく、それで

ロルド家の令嬢が大怪我をしたと

説明しました。

 

子供たちは近くの建物にいるので、

ラナムンの説明が終わる前に

すでに、ラティルは、

建物の扉の前に到着していました。

 

ラナムンは複雑な目で

ラティルを見ました。

自分の二人の子供が

今回のことに関わっているので、

事がどのように進むか

心配になりました。

皆で喧嘩をして

起きたことではあるけれど

結局、怪我をしたのは

他人の家の子でした。

 

ラナムンは、

扉の取っ手をつかみながら

大丈夫だろうかと

我慢できずに尋ねました。

それはロルド家の態度によると

ラティルは率直に答えました。

 

自分の子供の中で

誰かが怪我をしたのなら、

大臣たちに知らせずに

事を処理することができました。

しかし、怪我をしたのは

よりによって

ロルド家の子どもでした。

大神官が、ゲスターの従妹を

傷跡一つなくきれいに治療しても、

子供は大怪我をしたことを

覚えているだろうし、当然、その子は

自分の親に、そのことを話すだろうと

思いました。

 

とりあえず中に入ろうと

ラティルが指示すると、

ラナムンはかろうじて

手を動かしました。

 

応接室に入ると、長いソファーに

子供三人が座っていました。

テーブルには、

飲み物とおやつが置かれていたけれど

誰も手をつけていないようでした。

 

「お母様!」「母陛下!」「陛下!」

ラティルを見るや否や

子供たちは泣き出し、

同時に駆け寄りました。

驚いたのか、三人の子供は皆、

ラティルに抱き着きました。

いつも立派な長女のように

振る舞うプレラも、今日だけは

妹たちに譲りませんでした。

 

ラティルは、三人の子供たちを

精一杯、抱き締め、

大丈夫だ。 あまり泣くなと

慰めようとしました。

子供たちは、しばらくの間

ワンワン泣きました。

どうしても泣き止む気配がなく、

ラティルは子供たちに

ラナムンの言葉を確認することも

できませんでした。

 

結局、カルレインが

大神官を連れて来て、

彼がハラビーを治療するまで、

ラティルは子供たちに

事件について

聞くことができませんでした。

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◇損をする人、得をする人◇

幸いにも、

治療を受けたゲスターの従妹は

完治しました。

ゲスターは、驚いている従妹を

直接、送り届けることにして

宮殿を出ました。

ラティルは、高い窓から

ロルド家の馬車が出て行くのを

見下ろしました。

 

馬車が完全に見えなくなると、

ラティルはタッシールに、

ロルド家が、どう出てくると思うかと

尋ねました。

タッシールも、

困ったように眉を顰めながら、

困ったことになるだろうと

答えました。

 

子供たち四人と秘書四人に

徹底的に話を聞いた結果、

ラナムンとサーナット、

カルレインとゲスターの推測は

合っていて、

これは子供四人がむやみに喧嘩して

起きたことでした。

 

しかし、子供が大怪我をしそうになった

ロルド家に、

それが重要なのだろうか。

今、ロルド家の人々は皆、

怒り心頭だろう。

彼らは、もしかしたら

一番目の皇女と二番目の皇女、

三番目の皇子、

そして皇帝の秘書たちの報告で

まとめたことさえ

信じないかもしれませんでした。

その上、

一番目の皇女や二番目の皇女に

特別な力がなかったら、

子供四人がどのように戦っても

柱が折れることはありませんでした。

 

ラティルは、

プレラが赤ちゃんだった時のことを

思い出しながら、

一番目の皇女は、すでに幼い頃、

人々に刃を放ったことがある。

ロルド家が、

そのことを持ち出すだろうかと

心配しました。

タッシールも表情を曇らせ、

そうかもしれない。

でも、かえって、

対応するには、その方がいいと

答えました。

 

ラティルは、その理由を尋ねると

皆で喧嘩をしていて

無意識のうちに起きたことだと

一緒に騒ぐことができるから。

それでも、プレラは、

傷つくだろうけれど。

しかし、自分の考えでは、

一番目の皇女の話をするのではなく、

他の方面の話を持ち出すと思う。

その場で喧嘩を止めようとしたのは

二番目の皇女くらいだからと

答えました。

 

ラティルは、

「他の方面?」と聞き返しましたが

タッシールは、

具体的な話はしませんでした。

 

ヘイレンは遠くない所で、

イライラしながら、

その姿を見守りましたが、

タッシールと二人きりになると

皇帝に話せないほど大変なことが

心配なのかと尋ねました。

タッシールは否定しました。

ヘイレンが震えながら覚悟したような

話ではありませんでした。

それから、タッシールの表情が

はっきりしているのに、

感情を読み取るのが難しいくらい

微妙に歪んでいました。

ヘイレンはさらに当惑しました。

 

タッシールは、

ロルド家がすることに、

皇帝は頭を悩ませるだろう。

逆に、彼らが損害を被ることで

四番目の皇子が

急に利益を得ることもある。

それで皇帝に知らせることが

困難だった。

誰かが損をした時、誰かが得をしたら

得をした人は誤解されやすいからと

説明しました。

 

タッシールはヘイレンにも、

それ以上の話はしませんでした。

いずれにせよ、

推測に過ぎなかったからでした。

しかし、この事件を皮切りに

宮殿生活が

以前と変わることは確実でした。 

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◇後継者◇

翌日、 会議の時間が近づくにつれ

ラティルは不安になりました。

会議の前に、

ロルド宰相を別に呼んで、

話をしようとしましたが、

ロルド宰相は、まだ、宰相官邸に

来ていないとのことでした。

いつも、ロルド宰相は、

この時間には宰相官邸にやって来て、

前もって仕事を処理していました。

ラティルは、彼が、わざと時間を

引き延ばしているのではないかと

心配しました。

 

ラティルが焦る中、時間は流れて行き、

ついに国務会議の時間が

迫って来ました。

ラティルは、

いつものように表情を整えて

会議室に入りました。

会議が始まるまで、あと10分ほど

待たなければなりませんでしたが

大多数の大臣は

すでに到着していました。

 

ラティルは、

目でロルド宰相を探しました。

彼は隅で、眉を顰めながら

親しい大臣たちに囲まれて

話をしているところでした。

皆、会話に夢中になっていて

こちらを見向きもしませんでした。

 

ラティルは会議が始まる前に

彼を呼んで、

話すべきかどうか悩みました。

しかし、

どうやって声をかけたらいいのか

悩んでいるうちに、

時間は、どんどん過ぎて行き、

ラティルが決定を下す前に、

侍従長が鐘を鳴らしました。

 

ラティルは、

仕方がない。

何とかなるだろうと思い、

ロルド宰相が、どのように出てくるのか

とりあえず見てみることにしました。

 

ところが、会議が始まるや否や、

子供のことで怒ると思っていた

ロルド宰相が、

二人の皇女と皇子が勉強を始めたので

そろそろ、

後継者を決める時が来たと思うと

ラティルが予想していた方向とは

全く違う話を持ち出しました。

 

ラティルは

他の大臣たちを見回しました。

事前に

話題になっていなかったようで

ロルド派以外の大臣たちは

皆、目を丸くしていました。

 

アトラクシー公爵は、

まだ勉強を始めていない

皇子と皇女が二人いると

直ちに反対しました。

ロルド宰相がすることの大部分は

彼にとって良くないことなので、

何を企んでいるのか分からないけれど

ひとまず反対してみたようでした。

 

しかし、ロルド首相は、

五番目の皇女は養女だし、

人間でないから、

後継者の件と無関係。

四番目の皇子は

勉強を始めてはいないけれど

すでに皇配に似ていて、とても賢い。

そろそろ討論してもいい時みたいだと

反論しました。

 

その様子を見守っていた侍従長

ロルド宰相に、

四人の皇帝の子供の中に

勧めたい人がいるのかと尋ねました。

 

ロルド宰相は、返事をする代わりに

ラティルの方を向くと、

皇帝も知っている通り、

昨日、一番目の皇女と三番目の皇子が

大喧嘩をし、自分の姪を、

危うく死なすところだった。

大神官がいなかったら、

きっと死んでいた。

子供たちは喧嘩をするものだけれど

限度がある。

喧嘩して、

人まで死なせようとするなんて

非常に大変なことだ。

特に後継者になる人は、

そうしてはならないと

固い表情で言いました。

 

アトラクシー公爵は目を見開きました。

一番目の皇女と三番目の皇子は、

どちらも、彼の孫だからでした。

 

ロルド宰相は、

二番目の皇女は

一番目の皇女と親密で、

より幼いけれど、

喧嘩がひどくなると、

途中で喧嘩を止めようとした。

四番目の皇子の聡明さは

言うまでもなく皇配に似ている。

後継者は、

この二人のうちのどちらかに

しなければならないと主張しました。

 

アトラクシー公爵は

拳を握り締めました。

奴は、皇帝の子供を

見ることができなさそうなので

自分の足だけでも

引っ張るつもりなのかと思いました。

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ゲスターはハラビーとは

三言以上、言葉を交わしていないし

名前もろくに覚えていなくて

全く彼女に関心がなかったのに、

いかにも、ハラビーのことを

心配するような態度を取り

ラティルの同情を誘うなんて

さすが、哀れを誘う演技が

板についていると思いました。

 

プレラがハラビーを気に入って

勉強友達にしたのに、

ここまで二人の仲が拗れてしまったら

もう修復は難しいのでしょうか。

ラティルには女友達がいないので

プレラとクレリスには、

信頼できる女友達がいればいいのにと

思います。

 

ともかくも、

誰かが子供たちを狙って

柱を折ったのではなく、

手抜き工事でもなく、

議長のせいでもなくて

良かったです。

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