Quantcast
Channel: 自分時間を楽しく過ごす 再婚承認を要求しますの先読みネタバレ付き
Viewing all articles
Browse latest Browse all 461

ハーレムの男たち 996話 外伝 105話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ 頭をスッキリさせるため

$
0
0

f:id:myuieri:20210206055100j:plain

 

996話 外伝105話 アイギネス伯爵夫人はゲスターに、自分を利用してアトラクシー家を侮辱するのかと尋ねました。

◇ゲスターの言い訳◇

乳母は、

そのような意図なら断ると

断固として結論を下しました。

 

ゲスターは、

非常に悔しそうな表情を浮かべながら

そんなわけがない。

自分は、むしろロルド家が

自分の赤ちゃんを

振り回さないことを願って

このような、お願いをしている。

ロルド家が与えた乳母は

欲しくないからと

素早く否定しました。

 

このゲスターの話も意外だったので

乳母は眉をつり上げて、

どういうことかと尋ねました。

ゲスターは笑みを隠したまま、

愛想が良く、優しい声で

アイギネス伯爵夫人を

説得し始めました。

自信がなさそうな声でしたが

彼の言うことは、

かなり、もっともらしく、

彼女を惹きつけました。

その上、ゲスターが、

彼女を説得するための言葉は

全て「陛下のために」という

結論に至りました。

 

ゲスターが帰った後、

アイギネス伯爵夫人は、

しばらく考え込みました。

コーヒーが冷めても

彼女は、動きませんでした。

 

ゲスターの言うことも一理ある。

ロルド宰相は野心が大きく攻撃的。

ロルド宰相が与える乳母は、

二人の皇女の乳母より

はるかに危険な人だろう。

そうなると、側室はもちろん、

子供同士でも

ずっと喧嘩をするだろうし、

そうなると、皇帝は

もっと苦しくなるだろうと

思いました。

 

伯爵夫人は、

側室や子供たちが喧嘩する度に

疲れた表情でため息をついていた

ラティルを思い出すと、

自然に目頭が赤くなりました。

しかし、プレラ皇女の乳母を

辞めると言うや否や、

ゲスターの赤ちゃんの乳母を

引き受ければ、アトラクシー公爵と

ロルド宰相の間の争いが

さらに大きくなるのではないか。

もちろん、

六人目の子供が生まれるまで、

まだ数ヶ月もあるので、その頃には

プレラ皇女も、

新しい乳母に慣れているだろう。

それでも・・・と

伯爵夫人の気持ちは、

肯定と否定を頻繁に行き来しました。

彼女は熱心に考えましたが、

外で鐘の音が鳴るまで

決めることはできませんでした。

 

皇帝と相談してみようか。

いえ、その前に、

まず自分の気持ちを決めてから、

皇帝に聞こうと決めた伯爵夫人は、

ため息をつきました。

座りっぱなしで足がつっていたので

ようやく立ち上がると

腰を叩きました。

まだ数ヵ月あるので、

よく考えてみなければ

ならないようでした。

◇息抜き◇

ラティルは、大臣たちが、

プレラの力や後継者の件で

うるさく騒ぎ立てると、

疲れてイライラしました。

特に、ロルド宰相とその一派は、

ゲスターがやられたことへの

報復でもするかのように、

全力で声を張り上げて、

一言一言、応酬する姿に

呆れるほどでした。

ラティルは、

後継者が決まるまで、

ずっとこうやって戦うのだろうと

思いました。

 

戦い自体は、

アニャドミスやレアンと戦った時ほど

危険ではありませんでした。

大臣たちが、どれだけ戦っても、

ラティル自身の身の安全は

保証されていました。

問題は、その戦いに巻き込まれるのが

自分の子供たちと夫たちなので、

それを見守るのは

容易ではないという点でした。

巻き込まれるばかりではなく、

何人かの側室は、積極的に

自分たちで事件と問題を

起こしました。

 

いっそのこと、皆にとって、

早く決断を下すのが

良いかもしれないと思いましたが

まだ10歳にもなっていない子供たちと

生まれてもいない赤ちゃん一人を巡って

一体、どんな決断を下せばいいのか

分かりませんでした。

 

頭が痛くなるほど悩んだ末、

いったん、ラティルは、

頭をスッキリさせるために、

これらのことから、

しばらく離れることにしました。 

 

ラティルは夜明け頃、

赤いマントを羽織って、

久しぶりに怪物の監獄に行きました。

二日前に、偽の未来を見せる怪物が

旅行を終えて帰って来たと

聞いていたからでした。

 

ラティルが監獄の前に近づくと、

聖騎士たちは

静かに挨拶をしました。

怪物たちは、夜になると、

さらに活動的になるため、

監獄の中にも外にも、

聖騎士たちが少なくありませんでした。

 

ラティルは、

歩くと音が鳴る長い廊下を通り、

偽の未来を見せる怪物が

留まっている監獄まで

まっすぐ歩いて行きました。

 

偽の未来を見せる怪物は、

大の字になって寝ていて、

いびきをかいていましたが、

ラティルが現れると、すぐに気づいて

体を丸めました。

 

久しぶりだと挨拶する怪物に、

ラティルは、

リラックスしていたのに、

どうして急に、

哀れなふりをするのかと尋ねました。

 

怪物は、

ロードが怖いからと答えると、

膝を抱えて、

亀のように首を引っ込めました。

 

ラティルは、

鉄格子のすぐ前に近づくと、

自分の手を差し出し、

偽の未来を見せてくれと

要求しました。

 

怪物は、

今まで来なかったのにと恨み言を言うと

ラティルは、

最近、頭が痛いことが多かったからと

言い訳をしました。

 

怪物はラティルの手を握らずに

誰との未来が気になるかと

尋ねました。

 

ラティルは、

誰との未来を見ていなかったっけ?

ギルゴールとサーナットと

ザイシンだろうかと考えながら

眉を顰めました。

ギルゴールとの未来は気になるけれど

見た後は、さらに頭が

痛くなりそうでした。

ギルゴールは制御不能の吸血鬼なので

彼は、ラティルが安心すると

待っていたかのように

問題を起こしました。

今回のプレラの事件を見ても

そうでした。

 

ラティルは、

ザイシンとの未来を見せてくれと

言った後、訂正し、

サーナットとの未来を見せてくれと

要求しました。

 

怪物が「はい、そうします。」

と答えると、ラティルは、

今回は続きから見せて欲しい。

自分が家族に裏切られる姿を

何度見たか知っているかと尋ねました。

 

怪物は、悔しそうな表情で

ラティルを見つめました。

ロードが、

ずっと家族に裏切られるのは

怪物の仕業ではありませんでした。

 

ラティルは、

怪物を、責めているわけではないと

言って、咳払いをすると、

怪物に手を伸ばしました。

◇固い腕◇

すぐに目の前の光景が変わり、

サーナットが現れました。

場所は、タリウム宮殿内の廊下で

サーナットは

近衛騎士団長の制服を身にまとい。

皇女ラティルに手を差し伸べながら

切羽詰まった声で

「殿下、こちらへどうぞ。

自分は殿下の味方だ。

殿下をお手伝いする」と言いました。

 

ここまで見たラティルは、

これは、

ゲスターとの偽の未来で見た

光景だと思い、一瞬、驚きました。

ゲスターとの偽の未来の中で、

皇女ラティルが

父親と話をしに来たところ

近衛騎士たちに

追われることになった。

そして、狐の仮面より

サーナットが先に現れ

彼は、皇女ラティルを助けると言って

手を差し伸べた時のことに

違いありませんでした。

 

しかし、その時、皇女ラティルは

サーナットが父親の忠臣であり、

レアンの友人という理由で

彼に付いて行くのを躊躇いました。

その直後、狐の仮面が現れ、

皇女ラティルを連れて行きました。

 

しかし、今回は、サーナットとの

偽の未来であるためか、

皇女ラティルの決定は、

その時とは違いました。

 

サーナット卿は信じられると思った

皇女ラティルは、彼の手を握りました。

サーナットは、

すぐに皇女ラティルを引き寄せて

腕の中に抱くと、

窓の外に飛び降りました。

皇女ラティルは悲鳴を上げて

サーナットを抱き締めました。

 

今のラティルなら、

少しも驚かない高さでしたが、

皇女ラティルは、サーナットが

自分と一緒に死のうとしているようだと

誤解しました。

 

しかし、サーナットは

軽く地面に着地し、

すぐに宮殿の塀を飛び越えました。

彼は、宮殿の外の通りに出ても

止まりませんでしたが、

ある路地に入ると、

サーナットは立ち止まって、

マントを脱ぎ、

皇女ラティルにかぶせてやりました。

 

皇女ラティルは、

まだ宮殿に精神を残しているのか

半信半疑で、しどろもどろに、

「卿が、たった今、窓から・・・」

と呟きました。

サーナットは

「面白かったでしょう?」と

尋ねると、

皇女ラティルは否定しました。

サーナットは、

それなのに、

こんなに落ち着いてるなんて

殿下は本当に勇猛だと褒めました。

皇女ラティルは、

勇猛であるのに、

越したことはないからと

返事をしました。

 

それから、サーナットは、

皇女ラティルが

抗議したにもかかわらず、

しばらくここに入っているようにと

言って、彼女を、

路地の狭い隙間に押し込み、

一人で、どこかへ走り去りました。

 

しばらくして帰って来た彼の手には、

茶色の馬の手綱が握られていました。

サーナットは、

皇女ラティルを持ち上げて、

馬に乗せながら、

「乗ってください」と言いました。

表情は自信満々だけれど、

彼も焦っているのか、

行動が、言葉より一歩先を

行っていました。

 

皇女ラティルは、手綱を握りながら

どこへ行くのかと尋ねました。

サーナットは、その後ろに乗りながら

メロシー領地へ行くと答えました。

皇女ラティルは、

そんなことをしたら、

サーナット卿の両親も危険になると

心配しましたが、サーナットは、

その言葉に対してお礼を言い

手綱を引きました。

 

馬が速いスピードで進むと、

人々は驚いて両側に避けました。

兵士たちの声が

遠くから聞こえたような気がして、

皇女ラティルは、焦りながら

後ろを振り返りました。

聞き間違えたのではなく、

兵士たちが宮殿から出て

市場に入っていました。

 

彼らの中の誰かが、

サーナットとラティルに気づいて

叫びました。

「見つかった」と、皇女ラティルは

焦りながら囁きましたが、

サーナットは笑いながら、

殿下も彼らを発見したので

引き分けだ。

安心してもいいと答えました。

 

皇女ラティルは、

それとこれとは違うのではないかと

聞こうとしましたが、

馬の背中に乗っているせいで、

舌を噛みそうになったので、

口をつぐみました。

 

馬はついに城門を通り過ぎ、

サーナットは、門を守る兵士に

通行証を投げつけ、

馬から降りませんでした。

 

二人が城門を通り過ぎ、

しばらく移動してから、

兵士たちが城門の外に

集まって来ました。

彼らも馬に乗っていました。

皇女ラティルは何も言わずに

手綱だけをギュッと握りました。

 

兵士たちが見えない所まで来ると、

皇女ラティルは、

自分の背中に隙間なく接している

サーナットを認識しました。

 

二人は真夜中になるまで走りました。

木がぎっしり生えた森に入ると、

一寸先も見ることが

できませんでした。

馬さえも、まともに進めずによろめくと

サーナットは馬を止めて、

先に馬から降りました。

 

続いて皇女ラティルも、

馬から降りようとしましたが、

彼は、

自分に捕まって降りるように。

足元に泥があるので

滑るかもしれないと言って、

手を差し出しました。

サーナットが言ったように、

地面は、滑りやすい泥で

いっぱいでした。

 

皇女ラティルは、

サーナットにつかまりながら、

何も見えないと囁きました。

虫の鳴き声とフクロウの鳴き声、

木の葉が風に揺れる音が

四方から聞こえて来ました。

 

サーナットは、

しばらく休み、夜明けに、

また移動しなければならないと

言いました。

ラティルは、

兵士たちに追いつかれることを

心配しましたが、サーナットは

兵士たちも状況は同じだろうと

返事をしました。

 

皇女ラティルは、

捜索犬を放つかもしれないと

心配しましたが、サーナットは、

自分の鼻の方が利くと

返事をしました。

 

周りは暗いけれど、皇女ラティルは

サーナットが笑っていることが

分かりました。

 

彼は、馬の手綱を

大きな木に巧みに縛りつけ、

水も探して来ました。

皇女ラティルが水を飲むと、

サーナットは、

馬にも水をやりました。

 

皇女ラティルは、

サーナット卿は水を飲まないのかと

尋ねました。

サーナットは、

皇女ラティルが少し安心したのか

再び騎士の口調になったと

指摘しました。

 

しかし、皇女ラティルは、

サーナットの行動を怪しみ、

なぜ水を飲まないのかと

もう一度、尋ねました。

しかし、サーナットは

馬に水を飲ませ続けました。

それでも、皇女ラティルが

ずっと水を飲まないのかと

尋ね続けると、

やむを得ず、再び水を取りに行って

飲みましたが、

皇女ラティルが見たところ、

ただ水を飲むふりを

しているように見えました。

 

それから、サーナットは

食べ物を

手に入れられなかったけれど、

大丈夫か。

最後に何か食べたのはいつかと

尋ねました。

 

その話を聞くと、

皇女ラティルは、突然、

お腹がとても空いて来ました。

お腹が痛くなるほどでした。

でも、こんな夜中に

いくらサーナットでも、

食べ物を手に入れるのが

難しいということは分かりました。

 

ラティルは、

一日は経っていない。

メロシー領地は、

そんなに遠くないので大丈夫だと

答えました。

 

目が闇に慣れたのか、

徐々に皇女ラティルも

前が見えるようになりました。

そうだとしても、ただ前に、

何かがあるかないかを

区別する程度でした。

しかし、サーナットは、

今回も一人でよく歩き回り、

よく乾いた土を見つけ出すと、

その上に木の葉を被せて

寝床を作りました。

 

サーナットは、

ここで寝るように。

自分は隣に座って寝ずの番をすると

言いました。

 

皇女ラティルは、

居心地が悪そうに横になりました。

しかし、枕がない上、地面から、

冷気が上がって来たため、

横になる方が、さらに不快でした。

しかし、真夜中の森は寒かったけれど

兵士たちに見つかるかと思うと

火を起こすこともできませんでした。

 

皇女ラティルは、身を縮めて

無理にでも眠ろうとしましたが、

結局、我慢ができず、サーナットに

自分に少しくっつくことはできないか。

危急な状況との時は、抱き合って

体温を分けたりするではないか。

今は、危急な状況だと思うので、

自分とぴったりくっついて

体温を分けてくれるのは

ダメなのかと尋ねました。

 

すると、サーナットは、

突然、立ち上がったので、

皇女ラティルは、

すぐに恥ずかしくなりました。

彼女は、これ以上頼むことができず

横向きになりました。

しかし、すぐ後ろから

カサカサと音がして、誰かが、

すぐ後ろに横たわっているのが

感じられました。

 

驚いた皇女ラティルは

振り返ろうとしましたが、

サーナットは沈んだ声で、

この状況で振り返ると

唇がくっつくと言って止めました。

 

皇女ラティルは、

分かった。

唇はくっ付いてはいけないと

返事をしました。

しかし、ただ寒いから

くっ付いていたいだけだったのに、

いざ、サーナットが、

このようにぴったりと

後ろにくっ付いていると、

余計に心臓が

締め付けられる感じがしました。

すでに、サーナットの

固い腕を知っているラティルも

同様でした。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

f:id:myuieri:20210206071517p:plain

アイギネス伯爵夫人は、

本当に、ラティルをよく見ていて、

彼女のことを、

心から心配していることが

よく分かりました。

そんなアイギネス伯爵夫人の気持ちを

ゲスターに利用して欲しくないです。

 

ラナムンとの

偽の未来も見ていないのにと

思いましたが、

彼は、ラティルが父親と兄に

裏切られることを知らないので

ラティルが襲われそうになるのを

事前に防ぐことはできないし、

以前のラナムンの性格なら、

メラディムのように、

たまたま彼女を救ったという設定も

難しそうな気がします。

サーナットとカルレインと

ゲスターの陰での活躍が

あったからこそ、

ラティルが皇太女から皇帝になるという

流れができたので、

ラナムンと二人だけで愛し合うという

設定にするためには、

ラティルが父親とレアンに

狙われないという前提が

必要なのではないかと思いました。

 

作者様は、

ラティルが、お遊びや気晴らしで

偽の未来を見に行っているような

描き方をしていますが、

ラティルが偽の未来を見ることで、

ラティルの知らなかった過去の出来事を

読者に、さりげなく

見せているのではないかと思いました。

f:id:myuieri:20210206060839j:plain

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 461

Trending Articles